飛行機は空を飛んで人や物を運ぶ。電波は空を飛んで音声やデータを運ぶ。飛んでいく波にデータをのせることを変調って言うんだけどなんでだろう。どうやって乗せているんだろう…
電波に出てくる「変調」 言葉の由来は?
テレビやラジオ、スマホで映像や音声が見たり聞いたりできるけど、どんな形で電波で飛んでくるんですか?
まず、搬送波(実際に空間を飛ぶ電波)に変調(モジュレーション : Modulation)をかけて、データを乗せます。
変調(へんちょう)ってなんですか?
搬送波は(キャリア : Carrier)とも呼ぶのですが、データを載せて飛ばすための電波です。データを載せることで搬送波が変化して、この変化した電波で情報を伝達する形になります。これを”変調”と呼びます。
漢字から読み解いてみましょう。
変(へん): 変える、変化させる。
調(ちょう): 調べ、整える、メロディ、周期的なリズム。
一定のリズムで流れている電波(搬送波)に、データ(信号)を合わせて変化を加える という動作を表現するため変調(調べ(調子)を変える) という言葉になっています。
飛行機で例えます。飛行機は人や物を載せて目的地まで届けますよね。この飛行機が搬送波で、人や物はデータに該当します。人や物を飛行機に乗せるのが変調です。
無線の世界では、変調の他に、偏移、偏差など色々な言葉が出てきますので混乱しないよう、まずは変調を覚えておいてください。変調の方法(どのようにデータを変化させて乗せるか)にも色々な種類があります。
変調は、搬送波にデータを乗せる(動作や作業の)こと。


なぜ搬送波を使って変調して電波を飛ばさないといけないんですか?
そもそもなぜか? ということですね。次で説明しましょう。
変調が必要な理由は大きく2つ
なぜ変調が必要なんでしょう。その理由は大きく2つあります。
1.アンテナサイズの問題
電波を効率よく送信するためには、信号の波長に対応したサイズのアンテナが必要です。以前にアンテナの説明をしましたが、波長の長さにマッチしたアンテナを使用しないとうまく電波が受信できません。
私たちが話す「音声」などの低い周波数はどの程度の波長になるでしょうか?声の高さは人により違いますが、ここでは100Hz~1000Hzとしましょう。まず音で考えてみます。音の速さは?
たしか、1秒間に340mだったような。雷が光ってから音が後から聞こえるのって、光より音のほうが遅いからですよね。
正解です。まずは音の速さが340m/s、周波数が100Hzの時の波長の長さを計算してみましょう。
v(速さ)= f(周波数)×λ(波長)で、λ = V / f
340÷100Hz = 3.4mです。電波の速さに変えて計算してみてください。
光の速さが3×108 m/sだから、
3×108÷100 = 3×106 m だから、3000kmです。
・・・すごい距離ですね。
この波長を受信できる効率のよいアンテナをつくれますか?
効率よく電波を受信するには、波長の1/2や、1/4のアンテナがいいんでしたよね。(一般的に)
そんなアンテナ作れないですね…
変調しない場合: 巨大なアンテナが必要。
変調する場合: データを高い周波数(短い波長)の電波に「のせる」ことで、数cm〜数m程度の現実的なサイズのアンテナで通信が可能になります。
2.混信の回避(整理整頓)
もし全員が変調せずに生のデータをそのまま飛ばしたら、すべての通信が同じ低い周波数帯に集中してしまい、ラジオもスマホもWi-Fiもすべてが混ざり合って判別不能(混信)になってしまいます。
信号が混ざってしまうことを混信(こんしん)と呼びます。
でもそれは、変調しても同じじゃないですか?
WiFiのアクセスポイントや無線機でチャンネル(channel)という言葉を聞いたことがありますか?
変調を行うことで、情報をそれぞれ異なる周波数の「通り道(チャンネル)」に割り当てることができます。これにより、特定の周波数だけを狙って受信できるようになります。
チャンネルがぶつかってしまったら混信もするのですが、それを自動で回避するような技術(周波数ホッピング)もあります。
みなさんがよく使っているBluetooth(ブルートゥース)がそうですね。
私たちが伝えたいデータ(音声、映像、デジタルデータなど)は、そのままでは電波として飛ばすのに適していない性質を持っています。
そういうことだったんですね。
変調の種類(まずは3つ)
どのように変調するか、その方法を変調方式と呼びます。まずは簡単に3つだけ紹介しておきます。


搬送波の振幅(大きさ)を変化させるのがAMで、周波数を変化させるのがFM、位相を変化させるのがPMか…ほかにも色々な方式があるんですよね。
ありますよ。今回紹介の3つは比較的わかりやすい(イメージしやすい)変調方式だと思います。AMラジオやFMラジオは、この変調方式のAM、FMのことです。PMラジオはないですけどね。
最後に、データをのせるのが「変調」なら、受け取った電波からデータを取り出すことは「復調(Demodulation)」と言います。
これは「変化した調子を、元の(復)データに戻す」という意味になります。最近はあまり聞かなくなりましたが、「モデム(MODEM)」という機器の名前も、この MOdulation(変調)と DEModulation(復調)の頭文字を組み合わせたものです。
みんなの目には見えないけれど電波で様々な情報が飛んでいる。私は、人には見えないこの空間でそれを見てる。今日はどんな事が起こってるのかな? 戦争や悲しい情報は見たくない。良いこと、悪いこと、今日はどちらが多いかな。良いことが多い日だといいな…









