ここはケーブルの森「Cable Forest」世の中の様々なケーブルが集まって繋がっている場所・・・そんな場所はこの世の中にはないけれど、森といっていいほどこの世の中にはケーブルがあります。ケーブルといっても多種多様。大電力を扱うもの、家庭用の100Vや200Vにて使用するもの、電話線やLANケーブル、光ケーブルなど、ほんとに様々です。これらを用いて私たちの社会インフラ(生活基盤)が整備されています。私たちの暮らしを支えている大切なものですが、一般生活では意識することのない黒子的な存在です。今回は電気通信工事で使用するケーブルの一部を紹介しましょう。
電気通信工事で使用するケーブル一覧
電源・制御系ケーブル
| ケーブル略称 | ケーブル日本語名 | 主な用途 |
| VCT | 600Vビニル絶縁キャブタイヤケーブル | 移動機器のケーブル (600V以下) |
| VCTF | ビニルキャブタイヤ丸形コード | 電源線、信号線 (300V以下) |
| VCTFK | ビニルキャブタイヤ長円形コード | 電源線、信号線 (300V以下) |
| IV | 600Vビニル絶縁電線 | 接地用の電線(緑色を使用) |
| KIV | 電気機器用ビニル絶縁電線 | 制御盤内の配線 (600V以下) |
| KQE | 架橋ポリエチレン電線 | 機器配線 (耐熱性あり、半田ゴテによる接続) |
| CV | 架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル電線 | 電力用。分電盤から外部機器への電源供給。屋外使用も可能だが、芯線の外皮は紫外線に弱いため注意。 |
| VVF | 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平形 | コンセント、照明機器 (VAとも呼ぶ) VVF(G)と呼ばれるアース線入りもある |
| VVR | 600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸形 | 引込口から分電盤までの配線 |

VCTならブイ・シー・ティー、IVならアイ・ブイなどアルファベットをそのまま読んで呼称します。基本的に日本語で呼称することはないので、略称を覚えましょう。
現地で作業しているとします。
奏さん CV2sq-3C(シー・ブイ、にすけのさんしん)を持ってきてください。
えーと、これかな・・・
VVR(ブイブイアール)を持ってきてどうするんですか!・・・と、まぁ使用する材料や工具の名称をしっかりと頭に叩き込む必要がありますね。
頑張って覚えます。KQEやCVで耐熱や紫外線についての記載があるので、そういった点も注意が必要ってことですね。
芯線をはんだ付けする作業の場合、KQEでは芯線にはんだごてを当てても外皮は溶けにくいですが、ケーブルによっては熱でどんどん芯線の外皮が溶けていってしまうものがあります。
CVケーブルの内部芯線の外皮を屋外や屋内でも日光で当たる場所で露出することは避けたほうが良いです。外皮が紫外線の影響でボロボロになってしまっているのを数多く見た経験があります。もし露出する必要がある場合はビニールテープ等を巻いて処理しましょう。
全般、適材適所で用途に合わせて使い分けが必要ってことですね。
通信ケーブル一覧
| ケーブル略称 | ケーブル日本語名 | 主な用途 |
| SWVP | プリント局内ケーブル | 通称は局内ケーブル。 通信機器間の信号伝送など 2コ撚り(より)、3コ撚りがある。 |
| FCPEV | 着色識別ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | 通称は構内ケーブル。構内通信回線、屋内警報回線など。-Sがつくとシールド付き。頭にFがつかないCPEVは線色の判別がしづらい。 |
| MVVS | マイクロホン用コード | 音声伝送など |
| AE | 警報用ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル | 業務用スピーカなど |
| HP | 耐熱ケーブル | 非常放送の配線、火災報知器など |
| UTP | LANケーブル(シールドなし) | ネットワーク接続(伝送速度に応じたカテゴリーあり) |
| STP | LANケーブル(シールドあり) | ネットワーク接続(伝送速度に応じたカテゴリーあり) |
| EBT | 電子ボタン電話ケーブル | 電話線 |
| TIJ | PVC通信用ジャンパー線 | MDF(主配線盤)内のジャンパー線 |
通信系のケーブルは、伝送損失(ロス)を考慮したケーブルの選定が必要ととなってきます。
全般、機器の仕様や取説を良く確認の上、使用するケーブルを選定する必要がありますね。
LANケーブルはよく耳にしますね。LANケーブルって呼ばないんですか?


LANケーブルと呼ぶのも一般的ですね、シールド有り無しを明確に区別するためにUTP、STPの名称で呼称する人も多いのでどちらも使います。
LANケーブルは、一般的に100m以上の距離を布設はNGです。例えば布設したら110mになってしまいました。この時、全く通信できないのではなく、データ送受信の失敗が多くなり、機器の性能を100%発揮できない状態になります。例としてカメラの映像を伝送して映しているが、映像が時々カクカクした動きになる等です。
世の中には様々なケーブルがあります、参考例として音響系ならL-4E◯AT(電磁シールドマイクケーブル : カナレ)、HC-3B2(卓内配線用シールド線 : 平河ヒューテック)など
ユニバーサル基板で、電子回路を自作するときには、ETFE電線(ジュンフロン線)を使ったりもしますね。
色々覚えることが多くて大変ですね。
一般家庭等の電気配線なら、VVFだけ使えればOKですが(第二種電気工事士の試験ではVVFケーブルを用いた実技試験です)通信系の工事では使用する機器に応じて、様々な通信ケーブルを使う必要が出てきます。電気がないと動かないのでもちろん電源ケーブルも必要になります。
通信ケーブルは電源ケーブルと異なり、芯線数が多いものがあり芯線の色順を覚えなければいけないケーブルもあります。(SWVP、FCPEVなど)光ケーブルもよく使用されますね。ここはまた次の機会に説明しましょう。
著者の体験談 : 電気通信業界に携わるものなら誰でも通る道だとは思いますが、工具や工具材料の名前を覚えて先輩の指示でいち早く準備する。間違えると厳しいお叱りを受けて凹む。この業界は、多種多様の工具、工事材料を用いて現場作業をこなしていきます。現場の段取りが悪ければ作業がスムーズに進まないわけで、私の先輩や上司が感じていたイライラをいま自分も後輩に感じている。そういった順送りで世の中は回っているんだなとつくづく思います。


いまの地球上に敷設されているケーブルを全部足したらどのくらいの長さになるんだろう。AIへの質問により推論される総延長は “”「数億キロメートルから10億キロメートル以上」で、地球と太陽を何往復もできるレベル、あるいは太陽系の惑星の軌道を大きく超える規模になると考えられます。”” とのこと。なんともスケールの大きな話ですね。







